電気工事士第2種

老眼鏡をかけて挑んだ本番。50代でも第2種電気工事士学科一発合格できた理由

エアコン工事300万円の請求書に違和感を持ったところから始まり、
電気工事士という資格を知り、
現場未経験の50代が、どうやって学科試験までたどり着いたかを
ここまで書いてきました。

振り返ると、勢いで受けた試験でも、
気合で乗り切った試験でもありません。

将来の不安があって、
収益構造が気になって、
調べて、考えて、
「今の自分でも現実的にやれそうなところ」を一つずつ積み上げてきた、
その結果向かったのが、第2種電気工事士学科試験でした。

この記事は、
CBT方式がどうだったか、
老眼鏡が必要だったか、
そういう話だけを書くものではありません。

これまで書いてきた、
判断の起点、
準備の順番、
勉強の回し方、
時間の切り方、
そして試験当日の話までを、
学科試験という一つの結果で、いったんまとめる記事です。

自分は50代で、特別に頭が良いわけでも、
時間に余裕があったわけでもありません。

それでも学科試験は、
結果として「合格しました」。

この記事では、
自分がどうやって合格したのかを、
あとづけの美談にせず、
そのまま整理していきます。

エアコン工事300万円の話から、学科試験までを一本で振り返る

そもそも、自分が電気工事士の資格を取得しようとし始めたきっかけは、
勉強でも、資格一覧でもありませんでした。

Xのおすすめで、エアコン工事の請求書を見たときに、
「高いな」と思った、あの違和感です。

ただ、「ぼったくられた」とか、
「自分の家でも起きるかもしれない」といった話ではありません。

「これだけの金額が動く仕事って、どういう仕組みなんだろう」
「個人がやっているように見えるけど、実際はどうなっているんだろう」
そんなふうに、
収益の構造そのものが気になった、というのが正直なところでした。

当時は、50代に入り、社内SEとしてこのまま雇われ続けていいのか、
将来のことをぼんやり考え始めていた時期でもあります。

独立できるとも思っていない。
でも、何も考えずに時間だけが過ぎていくのも違う。
そんな中で、エアコン工事という具体的な現場から、
「電気工事士」という資格の存在に行き着きました。

ここで大事だったと思うのは、
いきなり資格を取りに行ったわけではない、という点です。

まず調べて、どんな仕事なのか、個人でも関われる余地があるのか、
自分の年齢や立場で、現実的かどうか。

その延長線上に、「じゃあ、まずは学科試験を受けてみるか」
という思いがありました。

なので、この学科試験の合格は、
ゴールではなく、
あくまで一つの通過点です。

エアコン工事300万円の請求書から始まって、
調べて、考えて、準備して、
その結果として、
学科試験に一発で通った。

それぞれの詳しい内容については、
それぞれの記事で、もう少し細かく書いています。

一本のつぶやきが刺さった──エアコン工事300万円の請求書から考え始めた話
── あの請求書を見たとき、何に引っかかったのかを、そのまま書いた記事です。

50代・社内SEの将来不安。雇われ続けるか、違う道を探すかで考えていた頃
── 資格の話以前に、当時どんな迷いがあったのかを整理しています。

エアコン工事ってどうやるの?調べてわかった「電気工事士」という資格の存在
── 現場を調べていく中で、電気工事士という資格に行き着いた経緯を書きました。

現場未経験の50代が、最初にやった準備は「工具」じゃなかった

電気工事士の資格を調べ始めたとき、
正直に言うと、
最初は「何から手をつければいいのか」分かっていませんでした。

電気工事と聞くと、
どうしても現場や工具のイメージが先に浮かびます。
自分も、最初はそっちに引っ張られていました。

でも調べていくうちに、
第二種電気工事士の試験は、
まず学科(筆記)があって、
その学科に受からないと、実技に進めないという構造だと分かりました。

この順番を整理したときに、
「あ、今やるべきなのは、現場の準備じゃないな」
と、ようやく腑に落ちました。

自分が最初に買ったのは、
過去問集(すい〜っと合格 赤のハンディ)でした。
いきなり理解から入るより、
「何が出る試験か」を先に見ておきたかったからです。

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(版が違うと中身が変わるので、年号だけは確認した方が安心です)


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理由は単純で、
学科試験が、
どんな問題で、
どんな聞かれ方をするのか、
まずは全体を知りたかったからです。

知識を詰め込む前に、
「何を問われる試験なのか」を知らないと、
どこに力を使えばいいのか分からない。

現場未経験の50代が、
いきなり理解から入ろうとすると、
たぶん途中で止まります。

それよりも、過去問を見て、
「こういう問題が出るんだな」
「これは今は分からないな」
と、現実を把握するところから始めたほうが、
自分には合っていました。

結果的に、この過去問集を起点にして、
勉強の回し方や、時間の使い方が決まっていきました。

このとき使った過去問集と、
なぜそれを選んだのかについては、
別の記事で詳しく書いています。

工具より先に本を買った。現場未経験が電気工事士を目指す最初の一歩
── 勉強の入口として、なぜ「過去問集」から入ったのかを書いています。

正直この一冊で足りた|すい〜っと合格 赤のハンディを選んだ理由
── 実際に使った過去問集と、選んだ判断基準をまとめた記事です。

暗記と計算が苦手でも、止まらずに回せた理由

過去問集を開いて、最初に感じたのは、
「これは思っていたより厳しいな」という感覚でした。

正直、暗記は得意ではありません。
計算問題も、見た瞬間に答えが浮かぶタイプではない。

だからといって、
ここで「向いていない」と判断して、
やめてしまう気にはなりませんでした。

理由は単純で、この時点では、
できるかどうかを判断する材料が、まだ揃っていなかったからです。

最初から全部理解しようとはせず、
まずは過去問を一通り回してみる。
分からない問題が出てきたら、
そこで立ち止まらず、
「今は分からない」と印をつけて先に進む。

気づけば、
過去問集は、付箋だらけになっていました。

正解した問題よりも、
分からなかった問題のほうが多い。
それでも、「これは想定内だな」と思えていたのは、
あらかじめ、そうなる前提で始めていたからだと思います。

計算問題についても同じでした。

公式を覚えていないから解けない、
というより、なぜその式になるのかが、まったくわからなかった

ここで助けられたのが、Youtubeでの解説でした。
配線図やスイッチの意味が分かったとき、
「計算問題って、こういう話だったのか」と、
ようやく腑に落ちた感覚があります。

この時点で、
急に全部できるようになったわけではありません。
ただ、分からない理由が分かったことで、
前に進めるようになった。

暗記や計算が苦手でも、止まらずに進み続けたことで、
少しずつ、「これは見たことがある問題だな」という感覚が増えていきました。

このやり方が合うかどうかは、人それぞれだと思います。
ただ、自分の場合は、完璧に理解してから進むより、進みながら理解するほうが、現実的でした。

このあたりの具体的なやり方や、
つまずいたポイントについては、
別の記事で詳しく書いています。

暗記が苦手な50代でも回せた勉強法。付箋だらけになった参考書の話
── 実際にどんなふうに回していたかを、そのまま書いた記事です。

計算問題がわからない理由がわかった。ガミデンキ動画で腑に落ちた瞬間
── 計算問題が「できない」ではなく「つながっていなかった」と気づいた話を書いています。

学科試験まで2か月という制約の中で、何を切って何を残したか

勉強を始めた時点で、自分に残されていた時間は、
およそ2か月しかありませんでした。

仕事は普段どおりあります。
平日は残業もある。
まとまった休みが、取れるわけでもありません。

この条件で、学科試験までたどり着くには、
「全部やる」という考えは、
最初から無理だと思っていました。

なので、早い段階で決めたのは、
やらないことを先に決める、ということです。

完璧に理解すること。
参考書を何周も読み込むこと。
分からない問題を、その場で全部潰すこと。

そういったものは、
いったん全部、横に置きました。

代わりに残したのは、
過去問を回し続けること。
そして、
「今できない問題」を把握し続けることです。

時間が取れる日もあれば、
ほとんど手を付けられない日もあります。
それでも、止めないことだけは意識していました。

勉強時間の長さよりも、
勉強を切らさないことを優先した、
という感じです。

このやり方は、正直、気持ちが楽でした。

今日はここまででいい、
今日は付箋の貼ってある問題を少し見るだけ、
そうやって、その日の体力や集中力に合わせて、
強弱をつけられたからです。

結果的に、この2か月間で、自分なりのペースは作れました。

どれだけやったか、というより、
何を捨てて、何を残したか
そこが、この期間の一番大きなポイントだったと思います。

実際の勉強時間の配分や、
どんな順番で回していたかについては、
別の記事で詳しくまとめています。

2か月で間に合わせた勉強スケジュール。社内SEが仕事しながらやった現実的な配分
── 平日・休日をどう使っていたかを、具体的に書いています。

学科試験は、勉強が終わってからが本番だった

ここまで、勉強の話を書いてきましたが、
学科試験は、勉強をやり切った時点で終わりではありません。

自分が受けたときは、学科試験はCBT方式でした。
紙の試験とは違って、会場と試験時間を自分で選べる形式です。

この時点で、「当日をどう使うか」を考えられる余地がある。
自分は、ここをわりと大事にしました。

会場は、自宅から一番近い場所ではなく、
図書館から行きやすい場所を選びました。

試験時間は、朝一ではなく、
午後の遅い時間にしました。

理由は、当日の午前中を、
勉強の時間として確保したかったからです。

新しいことを詰め込むというより、
頭を起こして、試験モードに持っていく。
自分にとっては、
この助走があるかどうかで、当日の落ち着きが変わる気がしていました。

当日は、朝から図書館に入って、過去問を解きました。
3回分やるつもりでしたが、結果としては2回分しかできませんでした。

でも、ここで欲しかったのは回数ではなく、
「頭が回り始める感覚」でした。
間違えた問題を見て、
「あ、これ前も落としたやつだな」と思い出せる。
その状態で会場に向かえたのは、自分には大きかったと思います。

会場に入った瞬間、周りが若い人ばかりで、
一瞬だけひるんだのも事実です。

ただ、そこを過ぎれば、あとは問題に向き合うだけでした。

PCの操作そのものは、自分にはストレスになりませんでした。
仕事で普段からPCを触っているので、画面の切り替えやチェック操作も、
感覚的に分かる範囲だったと思います。

ここで大事だったのは、
CBTが楽かどうか、という話ではなく、
当日を自分の条件に合わせて組めたという点です。

勉強を回しただけでは足りなくて、
当日をどう始めるかまで含めて、学科試験だった。
自分は、そう感じました。

CBT当日の流れや、やりやすかった点・注意点については、
別の記事でまとめています。

CBT方式で受けた電気工事士筆記試験。50代が感じたやりやすさと注意点
── 会場選び、試験時間、当日の動き、操作感などを、体験として整理しています。

老眼鏡をかけて挑んだ理由は、50代の現実だった

CBT方式の試験は、画面操作で問題を拡大できます。
配線図も大きく表示できる。

そのため、「文字が小さくて読めない」という場面は、
ほとんどありませんでした。

正直に言うと、最初は、
「これなら老眼鏡はいらないかもしれない」
と思っていたくらいです。

それでも、試験が進むにつれて、少しずつ違和感が出てきました。


目が、じわじわ疲れてくる。

拡大すれば見える。
でも、楽に見えているわけではない。
細かい数字や配線を、集中して長時間追い続ける負担は、
思っていた以上に大きかったです。

紙の問題なら、無意識に距離を変えたり、
角度をずらしたりできます。
でもCBTの場合、画面の位置は、ほぼ固定されます。

「見えない」わけではない。
ただ、余裕がない状態で見続けている
この感覚が、集中力を少しずつ削っていくのを感じました。

ここで、老眼鏡をかけました。

やはり老眼鏡は必須でした。
劇的に世界が変わりました。
無理しないで最初から掛けていればよかった。

CBTは、操作でカバーできる部分も多い試験です。
でも、画面を見続ける試験であることは変わりません。

50代で受けるなら、老眼鏡は、
「使うかどうか」ではなく、
念のために持っていくもの。
自分にはなくてはならないものでした

勉強とは別の話ですが、当日の集中力や目の見え方は、
確実に試験の出来に影響するポイントでした。

まとめ|学科試験はここで一区切り。結果は「合格した」だけ

エアコン工事300万円の請求書をきっかけに、
調べ始めて、
考えて、
準備して、
勉強して、
試験当日を迎えました。

振り返ってみると、
特別なことをした感覚はありません。

ただ、今の自分の年齢や立場、
使える時間、苦手なことを前提にして、
順番を間違えないように進めただけです。

過去問集から入り、
分からない問題を抱えたままでも止まらずに回し、
2か月という制約の中で、
やらないことを先に決めました。

そして本番は、勉強が終わった延長ではなく、
当日をどう使うかまで含めての試験だった。

老眼鏡ひとつで、集中力や見え方が変わる。
そんなことも含めて、50代の学科試験だったと思います。

結果として、学科試験は一発で通りました。

だからといって、誰にでも同じ結果が出るとは思っていません。

ただ、条件がそろえば、50代・現場未経験でも、
学科試験は「一発合格する」。

この記事では、その条件と流れを、あとづけの成功談にせず、
そのまままとめました。

学科試験については、ここで一区切りです。

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