50代からの挑戦

資格が欲しかったわけじゃない|50代で電気工事士を選んだ理由

2025年12月29日

学び直しを考え始めたとき、
「何か資格を取らなきゃいけないのかな」と、最初は自分も思いました。
周りを見ても、ネットを見ても、学び直し=資格、という流れが当たり前のように見えたからです。

でも、正直に言うと、
その時の自分は「資格が欲しい」とはあまり思っていませんでした。
履歴書に書けるものが欲しかったわけでも、
肩書きを増やしたかったわけでもない。

それでも、なぜか「電気工事士」という選択肢が頭に残りました。
理由ははっきりしていません。
ただ、いくつかの選択肢を眺める中で、
これなら自分の性格や今の生活と、まだ向き合えそうだと感じた。

この記事では、
電気工事士のメリットや、資格としての価値を語るつもりはありません。
当時の自分が、なぜそれを選ぼうとしたのか。
その判断の過程だけを、整理して書いてみます。

学び直し=資格、という流れに少し引っかかった

学び直しについて調べ始めると、
ほとんどの場合「まずは資格」という話に行き着きます。
おすすめ資格、将来性のある資格、50代からでも取れる資格。
そういう情報が、当たり前のように並んでいました。

それを見ているうちに、
自分も「何か取らなきゃいけないのかな」と思う反面、
どこかで少し引っかかっている感覚がありました。
資格そのものが悪いわけではないけれど、
それが目的になってしまう感じが、どうもピンとこなかった。

資格を取れば安心できる、というイメージにも、
なぜか素直に乗れませんでした。
取ったあと、自分はそれをどう使うのか。
その先がうまく想像できなかったからだと思います。

選択肢は他にもあったが、しっくりこなかった

電気工事士以外にも、選択肢はいくつか頭に浮かんでいました。
これまでの経験を活かしてIT系の勉強を続けることもできたし、
副業や投資といった話も、情報としては嫌でも目に入ってきます。

ただ、それらが「悪い」と感じたわけではありません。
むしろ、合理的に考えれば、そちらの方が現実的だと言う人も多いと思います。
それでも、自分の中ではどれもしっくりこなかった。

理由を考えてみると、
新しい知識を増やすこと自体よりも、
その先で自分が何をしているのかが、やはり想像しづらかったからだと思います。
選択肢はあっても、そこに自分の姿が重ならなかった。

収入や将来性より「自分の性格」を優先した

選択肢を考える中で、
収入や将来性といった条件は、もちろん頭をよぎりました。
でも、それを基準にして考え始めると、
どれも他人の正解をなぞっているような感覚になってしまった。

自分が続けられるかどうかを考えたとき、
結局いちばん大きかったのは、性格との相性でした。
派手さはないけれど、手を動かして、目の前のものを一つずつ片づけていく。
そういう作業の方が、自分には合っている気がした。

頑張ればできる、という話ではなく、
無理をしなくても向き合えそうかどうか。
その感覚を優先した結果、
電気工事士という言葉が、少しずつ現実味を帯びてきました。

電気工事士は「目的」ではなく「手段」だった

電気工事士を選んだと言うと、
「手に職をつけたかったんですか?」と聞かれることがあります。
もちろん、そういう気持ちがゼロだったとは言いません。
でも、当時の自分にとっては、もっと地味な話でした。

自分が欲しかったのは、資格そのものというより、
“考え続けられる材料”みたいなものだった気がします。
このまま年齢だけ重ねていくのが怖い、という感覚があって、
それを放置しないための、ひとつの手段が欲しかった。

電気工事士は、やればすぐに人生が変わるようなものではありません。
むしろ、時間も手間もかかるし、地味だし、簡単でもない。
でも、その「簡単じゃない感じ」が、逆に現実として受け止めやすかった。
自分の中で、資格が目的にならずに済みそうだと思えたのが大きかったです。

正解かどうかは、当時は分からなかった

電気工事士という選択が正解かどうか、
当時の自分には分かりませんでした。
今振り返って「あれが正しかった」と言えるほど、
はっきりした確信があったわけでもない。

ただ、少なくともその時点では、
他の選択肢よりも「考え続けられそうだ」と感じた。
やってみて違ったらやめればいい、
そう思える余地があったことは大きかったと思います。

正解を選ぼうとして動けなくなるより、
分からないままでも一歩踏み出せるものを選ぶ。
そのくらいの距離感で向き合えたのが、
自分にとってはちょうどよかったのかもしれません。

まとめ|選んだ理由より、選ばなかった理由の方が大きかった

電気工事士を選んだ理由をきれいに言おうとすると、
それっぽい言葉はいくらでも作れます。
でも実際は、「これが最高だ」と確信して選んだというより、
他の選択肢が自分の中でしっくりこなかった、という面が大きかったです。

収入や将来性だけで決めようとすると、
自分の性格や生活から離れていってしまう感じがありました。
その結果、資格が目的にならない距離感で、
少しずつ向き合えそうだったのが電気工事士でした。

正解かどうかは、当時は分かりません。
ただ、「このまま何も考えずに時間が過ぎるのは嫌だ」と思ったときに、
自分が一歩踏み出せる材料として、たまたま手に取れたのがそれだった。
今はそんなふうに思っています。

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